阿波学会研究紀要 |
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第四回郷土研究発表会 | |
四国に於ける桑樹の病害について | 生物学会 木村勝太郎 |
四国に於ける桑樹の病害について
生物学会 木村勝太郎(徳島県農業高) かつては吉野川沿岸地帯の桑園は日本に於ける三大桑園の一つに数えられていた。終戦後は他の作物に転換する者がふえ、次第に減反の傾向にあるとはいえ、北岸地帯では尚重要産業の一つといえよう。私は徳島県に於いて拾数年にわたって桑樹の病害についての調査を継続中であるが、桑樹の病害が如何なるものであるかを図解し、知見を述べることとした。被害の甚しいものより挙げると、 1 桑の萎縮病 13 桑の胴枯病 2 桑の芽枯病 14 桑の葉枯病 3 桑のうどんこ病 15 桑の赤渋病 4 桑の炭疽病 16 桑の煤病 5 桑の汚葉病 17 桑の擬似胴枯病5種 6 桑の褐斑病 18 桑樹に寄生するウスベニクワタケ 7 桑の細菌病 19 〃 ヒラタケ 8 桑の帯化病 20 〃 メシマコブ 9 桑の褐色膏薬病 21 〃 サビアナタケ 10 桑の灰色膏薬病 22 桑椹に寄生するキツネノワンタケ 11 桑の紫紋羽病 23 〃 キツネノヤリ 12 桑の白絹病 病原菌は細菌が1、かびが13、ヴイルスが1、きのこ類が6、その他1、計23の病原を挙げ得る。病原菌の学名は省略した。 |