阿波学会研究紀要

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第五回郷土研究発表会  
阿波の青石 建築学会 四宮照義
阿波の青石

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建築学会 四宮照義(徳島県西工高)

序 文

1.青石の種類と産地 6.青石の仕上方法

2.青石の埋蔵分布図 7.青石の組積法

3.青 石 の 性 質  8.阿波に於ける青石の使用状態

4.青石の採掘道具と方法 9.県外人の見た阿波の青石

5.青石の現場用語  10.県 外 の 青 石

 

序  文

 「大谷通れば石ばかり、笹山通れば笹ばかり…」と阿波踊りのはやし詞に読み込まれた阿波の青石は、その優雅な色彩と妙なる石組を春雨煙る柳と藍蔵の白壁と共に織りなした影を新町川の水に映して、橋を渡る阿波人は勿論、この地に足を運ぶ県外人に動的な阿波踊りと共に静かな阿波の情緒を漂よわせてくれたものであった。それも次第にくずれてゆきつゝあるのは何だか淋しいような気がするが、昔からの墳墓・土木・建築・庭園用材として使用され人々に親しまれて来たこの青石は、最近その価値を認めて呉れる同好の人々も多くなったのか、その作品が県内の各地にモダン・クラシックの様式として表現されているのを見るのは私にとっては喜ばしく又頼母しく感ぜられる。県内には青石の他に鳴門市三石に産する「撫養石」と呼ばれる砂岩と、那賀郡阿南市附近に産する石灰岩とがあり、共に土木建築用材として有名であるが、青石の持っている独自の色彩と質感に於てはその比ではない。この青石に就いては以前から注意して観て来たのであるが、このたび飯田・藤目両先生の御助言もあって、ここに少しまとめて見る気になったが、未だ研究調査の途上であるので、今後諸賢の御指導を賜わりたいと存じて居ります。

1.青石の種類と産地 阿波の青石はその産地の名が冠せられたものが多い。

1.青 石(下浦石)石井町浦庄の東山、及び龍王に産するもので、阿波郡林町に産する片解石(かたげいし)と共に特に青石と呼ばれて来たもので、その歴史は古いとされていて、良質の緑泥片岩である。又、内谷石と称す石は石井町石井内谷(尼寺の南、矢野の北附近)に産する石で、明治時代まで採掘していたもので、特に薄石(貼石)が採れていたので短册石と称して、板碑・箱(阿波式石棺の側枠)に使用されたものでその歴史は古い。

2.大谷石 徳島市佐古大谷に産する青石で、藩制時代から採掘され、大正年間まで続いていたが、この山が風致林に指定されたので中止となり現在では唯当時の丁場の跡が山崖となって居り遠からその山肌が望まれる。硬度・色・質とも良い石とされていた。

3.佐古石 徳島市南蔵本町医大裏山に産する青石で、大谷石と同様良質である。石口は淡島・西原両氏共同のものと、その西隣に山一つ越えてもう一箇所の石口があり、これは藤崎氏が所有して居り、両者共現在活溌に採掘中でハッパの音を轟かせている。特に西原氏は現在まで六代続いた石割(いしわり)である。

4.大野石 徳島市下八幡町大野に産する青石で、「きめ」があらく、又色彩も汚れて大分不純物を含んでおり良質でない。一般に眉山の北側には良質の青石を産するのに反して、南側は不良と言われている。この石は又八幡石とも言われている。

5.西山石 徳島市八幡町沖浜西山に産する青石で、大野石と同様で良質でない。

6.籠 石(かごいし) 徳島市大原町字籠に産する青石で、赤味が多く、良質でない。

7.大神子石 徳島市大原町大神子、小神子に産する石で籠石と同様余り良質でない。

8.森藤石 麻植郡鴨島町森藤に産するもので昔から森藤石と呼ばれ、大谷石・佐古石・下浦石と共に良質である。特に森藤石は他の産地のものよりも軟質で石細工が容易であるばかりでなく長石物が採れ、石にねばりがある。藍作地帯の農家に使用されているオトヰ(井戸側)は、オトヰとハシリが一つの石で造られる程細工が容易である。例としては鴨島町の協同病院のオトヰはそれであり、又浦庄の某家には便所腰廻り全部がこの青石で造られているのもある。

9.津田石 徳島市津田町乾開に産するもので、主として石垣、捨石に使用され良質でない。

10.片解石(かたかげいし)阿波郡林町西岡に産するものでやゝ良質である。

11.小島石(おしまいし)美馬郡三島村小島宮原に産する。

12.半田石(はんだいし)美馬郡半田町松生に産する。

 

2.青石の埋蔵分布図

 右図の如き各層が徳島県に走っているが、青石の産出されるのは主として三波川層である。三波川層とミカブ層とを一緒にして長瀞層と言っている。

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3.青石の性質

1.岩石学的分類 岩石はその成因によって火成岩(Igneous rock)、水成岩(Aqueous rock)及び変成岩(Metamorphic rock)に分類されているが、青石は変成岩に属する。

1.火成岩 地球内部の岩漿が漸時冷却凝固して生成したもので、地球の深所に出来たものを深成岩といい、地表に流出して後形成されたものは火山岩である。性硬質で耐久力大で、風化・凍害が少ないが、耐火性が幾分劣る。例、花崗岩・閃緑岩・斑栃岩・流紋岩(石英粗面岩)・安山岩・玄武岩

2.水成岩 既存岩石の破砕又は分解、又は水に溶解した鉱物質・生物体の遺骸等が、沈澱堆積したもので、層状をしており、性軟質で耐久力に乏しく、風化、凍害をうけ易く変色するが、耐火性がある。例、凝灰岩・砂岩・粘板岩・石灰岩

3.変成岩 前の二種の岩石が天然の圧力又は熱のため、物理的又は化学的に変質したもので変質岩ともいう。変成岩は更に分類して接触変質岩と結晶片岩とに大別され、前者は水成岩中の石灰石・粘板岩等の密質岩の中に火成岩が突入し、周囲の水成岩中に火成岩成分又は後成鉱物が混入したり、或は結晶密質となったものであり、後者は地殻の器械的運動及び圧力、液体又はガス体の化学的作用、地熱の作用によって変質し、その構造節理、又は鉱物成分に変化を来したものである。例としては、大理石・蛇紋岩・片岩があり、青石は片岩に属する。

2.片岩の特質 片岩は始原層(Archean)の上部に位する種々の変成岩の総称で、判然とした層状剥理を呈し石英・長石に緑泥石・黒雲母・石墨等を含む岩石で、層理に並行に剥げ易いけれども直角に施工することが困難である。

3.青石の性質 青石は片岩中の緑泥石(Chlorite)を多く含むもので、これを緑泥片岩(Chlorite Schist)と言い、蛇紋岩も緑泥片岩類に属するもので、阿波に於てはこれも青石と言う人もあるが、これは輝緑岩または閃緑岩の割れ目にそってその成分の一部が変質したものである。普通我が国の建築家が蛇紋石と称するのは、白色まだらの蛇紋岩即ち蛇灰岩(Qphicalciterite, Ophalite or Verd Antique)を言っておるものでこれは蛇紋石と方解石とからなる美しい緑色と白色の斑紋を有する石材であって、ここに言う緑泥片岩即ち青石と区別すべきである。

1.緑泥石(Chlorite) 緑泥石には正緑泥・斜緑泥石・扇石・ポンニン石(斜方緑泥)等があり、いづれも単斜昌系に属する。正緑泥石は通常単に緑泥石と呼ばれ、結晶は六角形板状で六方晶系に似た晶癖があり、単晶は寧ろ稀で多くは反覆雙晶をし、そのほか緻密質鱗状のものがある。壁開は底面に完全に発達し、硬度2、比重2.55〜2.8。玻瑠光沢があり、底面は特に真珠光沢を放ち、緑色乃至緑褐色で半透明な鉱物である。

2.緑泥石の化学成分 含水鉄・苦土・礬土・硅酸塩と含水鉄・苦土・硅酸塩の混合物で、厳密にいえば非常に複雑である。吹管で吹いても容易に熔けないが、閉管中で熱すれば水を出す。これは緑泥片岩のような結晶片岩には最も普通に存在する成分鉱物で、千枚岩即ち雲母片岩中にも発見される。また諸種の火成岩の二次的変質物として広く存在し、輝石や角閃石等の有色鉱物が分解して生ずる極めて普通な鉱物である。

4.青石の採掘道具と方法

・鑿(のみ)写真(1)05kenchiku_fig03.gif径3センチメートル、長さ13センチメートル〜22センチメートル位のもので丸のみと、角のみとがあり、青石を小割にするときに使用する。即ち、のみを丸槌(4)で穴を掘ったあと(これを矢穴と言う)へ矢(2)を入れて大玄能(5)でたたいて石を割る。

・矢(2)は石を剥ぐとき、即ち厚い石を薄くするときに使用する。

・石刀(せっとう)(3)はボートー8分(7)の頭を石刀でたたいて穴を掘り、そのあとへ火薬を流しこんで導火線を入れ、どろを入れ押え、煙硝詰め(8)でしづかに結め押える。

・大玄能(おゝげんのー)(5)は5貫5百匁の重さがあり、普通は3貫5百位である。これははえ(現場用語)を割るときに使用するものでこれを大割と言う。玄能には其の他中・小(2貫位)玄能がある。

・ボートー(6・7)には寸2(すんに)と8分とがあって、寸2は大割用、8分は小割用である。

・煙硝詰め(8)は石刀の項で説明ずみ。

・金てこ(9)石をこねる道具

5.青石の現場用語

・石口(いしぐち)採石場を言う、又丁場とも言う。

・石を割る 採掘すること。昔は丸のみで穴を掘って黒色火薬をつめて石を割っていたのであるが、穴の深さは「しき」まで通さなかったが、現在ではさくがん機で掘るので容易に「しき」まで掘って黒色火薬とダイナマイトの両方を使用している。

・しき(写真参考05kenchiku_fig04.gif)「はえ」と「はえ」との石の切れ目を言い、これは自然に地圧や、地質のずれによって生じたもの。

・はえ(写真05kenchiku_fig04.gif,05kenchiku_fig05.gif)緑泥片岩の自然石の大きなかたまりを言うのであって地の底から生えているような感じからそのように呼んでいる。

・きれ(写真05kenchiku_fig05.gif)はえの中に見られる小さいきれ目で、きれに対して大体直角方向に入った石目である。

二分石にぶいし(写真05kenchiku_fig06.gif)40貫〜60貫位までの石で、火薬で大割にしたものを、大玄能で小割にして大人二人で持ち運びが出来るようになっている。1個50円位で、主として石垣・捨石に使用されている。

・一半石いちはんいし(写真05kenchiku_fig07.gif)略していちはんとも言い、二分石の中の小さいものを選り分けたもので、20貫〜25貫位で、1個20円〜25円位。主として石垣・捨石・束石に使用されている。

・ごろ石(写真05kenchiku_fig08.gif)略してごろとも呼び、10貫〜20貫までの二分・一半石を選別した残りの石である。馬車1台1ぱい分約350貫〜400貫で250円位である主として道路舗装用・割栗石・石垣のつっこみに使用されている。

・山砂利 二分・一半・ごろ、を採った後の石のかすである。主として目潰し・埋立・人造塗込め等に使用され、価は殆んど無料である。

・ご ま(写真)青石には表面にすじが入っているが、これに直角に切った切口部分を言い、小口(こぐち)とも呼ぶ。

・しらせ 石を割っているときにしらせがくると言うことが石割仲間によく言われる。しらせとは採掘中、頭上から小石がぱらぱらざれて来る状態を言い、石割はこの状態を直感的に「山のかたが狂う」とも言う。この崩壤直前の様子を感じとるには長年月の間石割をしていないとさとらないもので、玄人にはそれが出来るのである。又「山が来る」とも言っている。

・石 割 採石する人を石割と言う。石割にしらせに対して絶えず注意していなければならない。そこで石割は現在採石している上方のはえの姿に注意するのである。

・へぎ 石を薄く採ったもので、普通青石は一寸前後位の厚さのものが採れる。主として貼石に使用されている。其他矢・石刀・丸槌・大玄能・ボートー・煙硝詰め・金てこ・矢穴・大割・小割等は4.で説明ずみである。

 

6.青石の仕上方法

 青石の表面仕上方法には意匠に依り又産地の石質によって種々あるが代表的なものとしては次の2〜7までのようなものである。

1.青石の加工用工具 青石の加工用工具としては、ビシャン・歯ビシャン・玄能・のみ・両刄・片刄・トンボ・両口・物指し・型板等があり、加工用機械としては表面仕上械及び石材研磨機がある。

2.荒 石 石口より持込んだまゝで何等加工を施さぬもので野面(のづら)ともいう。

3.瘤出し 荒石同様の仕上げで太いのみ又は玄能で幾分手を加えたもので、瘤に大中小の別があり、瘤の大なるものを玄能払ともいう。普通青石に於ては野面が比較的他の石材と比べて平らかな状態で切出されるので、玄能払の手間は少なくて済む。

4.のみ切り のみの痕を粗く或は密に略平行した条に表わし、荒石の面を幾分平にしたものである。これは5に述べるビシャン叩きの下地になる場合には相当密に施さねばならない。のみ切りの一種に簾切りと削りとがある。簾切りは縦或は横に太い条痕を略蒲鉾形に附けたもので、削りは青石でも軟いものに応用されるもので、石の凸凹を削り稍平らな仕上としたものである。

5.ビシャン叩き ビシャンは方形の面を有する槌に角錘形のこまかい歯をつけたもので、歯の数の多少即ち歯の細粗に依って仕上げもこまかく、或は粗くなる。これを用いれば仕上が早く出来るが、石面に強い衝撃を与へるので、年月を経ると石面が剥離するおそれがある。上等の叩き仕上げ又は艶出し磨を施すためには下地にビシャン叩きを禁ずる場合がある。

6.叩 き 普通小叩という。柄付の両刄で細密な平行線を刻みつつ平面を形造るのである。1遍叩き乃至2遍叩きではのみの条痕がはっきり見える程度であるが、4遍叩き以上になると条痕も殆んど見えず、相当平滑に近い面となる。青石ではこれで上等の仕上となっていて、次の磨きはあまりしないのが普通である。

7.磨 き 緻密な石、即ち花崗石・小松石・大理石・鉄平石等は之を磨けば光沢を生じるが、青石はそれほど出ない。又青石は軟石であるのであまり効果はなくて寧ろその色彩を保持するよう工夫されるべきである。

 

7.青石の組積法

青石の石積には野石積と切石積の種類がある。

1.野石積 これは大小不同の青石、或は見掛りの形の不規則な石を野面のまゝ接合面だけを荒叩きして積むものである。これには整層野石積と乱層野石積と二積がある。前者は横目地が大体水平に通り、竪目地の乱れているのを言い、後者は徳島城の石垣の如く竪横目地共に乱れているものを言う。建築物の壁に使用するには構造上信頼し難いものであるが、雅致に富んだその視覚は庭園の塀・石垣・又貼石として捨て難いものである。

2.切石積 これは寸法正しく方形に切って仕上げた石を規則正しく積むものである。横目地が整然と水平に通り、竪目地も亦規則正しく通ったものを整層切石積と言い、竪横目地の乱れたのを乱層切石積という。

 

8.阿波に於ける青石の使用状態

・支柱石としては、はねつるべ・から臼支へ柱・竿どめ・旗立て

・百度石 徳島市寺町の滝の焼餅屋の所にある県下一の青石の百度石

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・道標石 県下各地に見られる道辻の道しるべ石

・まいご石 徳島市佐古町五丁目諏訪神社石段登口にある。迷子になった時、親はその「まい子石」の所へ行くと、子供に会えることになっていた。即ち迷子があると、これを見つけた人は迷子を「まい子石」の前に連れて行っておく習慣があった。今の交番の役目をしていた。

・板 碑 鎌倉時代からある阿波の板碑は余りにも有名で、石川重平氏がこれを研究しておられる。

・石 垣 各河川の石垣・へい等に使用

・古 墳 阿波式石棺で有名である。又美馬郡郡里の古墳はドーム式棺で青石の持送り構造で造られている。

・魚 台 徳島市福島町2丁目村上「魚亀」氏宅の魚台は7尺×5尺×5寸の森藤石で造られている。

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・庭 石 徳島公園内千秋閣跡の庭石は有名。

・腰 積 藍作地帯に見られる民家の基礎、腰積に使用、特に石井町の生田氏宅の腰積はよい。

・石 段 神社・仏閣の石段・住宅玄関の石段(新町の井上写真館の地盤の玄関の石段は見事であったと言う)新町川に沿った各浜には藍積出し用のガンギが残っている。

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・敷 石 玄関及門より玄関に通ずる道の敷石に使用。寺町の天理教支庁の敷石・西船場森六さんの敷石は特に立派である。

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・便 所 石井町浦庄の某家は便所廻りが森藤石一本で作られている。

・井戸廻り おとい(井戸側の方言)廻りを一本の石で作られている。

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・装飾橋 徳島市一宮の一宮神社境内の太鼓橋

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・燈 籠 県下には青石の荒石のまゝの燈籠が多い。

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・建築外部仕上材 徳島相互銀行・徳島自治会館には青石を貼石として使用、又鳴門市水野旅館ではリシン壁に青石をちらして貼付けてあり、それぞれ雅趣を出している。

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9.県外人の見た阿波の青石

1.昭和28.11.11.洋画家須田剋太氏が第八回県展審査員として来徳された際、徳島城の石組を見て、須田氏の研究していられるモダンアート・ノンフィーラに一致することを認め、大いに感動されたことを展覧会の座談会で話された。

2.昭和31年彫刻家イサム・ノグチ氏が設計になるパリーの日本庭園に阿波の青石の色彩情緒に惑かれ来徳し、麻植郡鴨島町森藤の森藤石を選定し、徳島市助任橋南詰の川畔で現寸によるガーデン・デザインを一般に公開した。

3.33.5.30の徳新夕刊には精神医学者であり、又絵画・工芸方面にも活躍していられる式場隆三郎氏が「阿波の青石のよさ」と題して、「青石の東洋的できよらかさがあり、色のきれいな石はお目にかかったことがない、中略、あの石は新しい建築に合う、徳島の人はもっとあの石を建築に生かすべきである」と述べられている。

 

10.県外の青石産地

1.埼玉県秩父の荒川沿岸に産する秩父青石(良質)

2.紀州の西部:淡路島と対応しているあたりの沖の島・地の島より産する紀州青石(あまりよくない)

3.伊予の西海岸の八幡浜附近から産する伊予青石(良質)

 

● 参 考 文 献

1.日本産石材精義 小山一郎著

2.建築材料 小野●三著

3.高等建築学 第8巻 八木憲一・南 省吾・森  徹・角南 隆 共著

4.最新建築材料 栗山 寛著

5.建築の施工と機械 櫻井良雄著

6.百科辞典 平凡社



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