〈はしがき〉 今年は図書館法制定30周年でありまして当県でも、公共図書館、学校図書館、読書関係諸団体が、図書館法30周年記念集会を開き県下の図書館のあり方、読書の振興などについて話し合いをいたしました。 「図書館をもっと身近に暮らしのなかに」というスローガンをかかげました。上板中学校の在学生徒の御父兄の方がたを対象に、読書に関する世論調査をお願いしましたが、スローガンのように、図書館が、身近に欲しいという結果がでました。以下、発表いたします。上板町教育委員会、中学校、御父兄生徒各位の御協力に対し厚く御礼申しあげます。
〈調査結果の概要〉 中学生433名に、調査表を配布し277名から回収いたしました。回収率64%でありました。 調査区は、一応、4調査区にわけましたが記入もれが、かなりあり、その他を設けました。全体の数を百分比でみてまいりたいと思います。 1.地域の就学状況 子弟の中の就学中、卒業をおたずねしたわけですが、つぎのとおりでありました。
2.情報(知識)を得る手段 いわゆるマスコミの媒体を、活字媒体と電気媒体にわけてあげましたが、1
、2 、3
といれていただいたものをあげますと 新聞 34.7% テレビ 31.7% ラジオ 18.4% 雑誌 10.9% 書籍 4.3% 計 100.0% となり、電気媒体50.1%対活字媒体49.9%となっております。 1
のみをみますと、 新聞 62.7% テレビ 30.6% ラジオ 4.1% 書籍 1.9% 雑誌 0.7% 計 100.0% で、テレビよりも新聞の方が、比率が高くなっております。 3.県立図書館の利用状況 上板町の方がたは36.7%の方が利用しており、その利用は、次のようになっております。 巡回図書の利用 13.3% 図書の借用 10.9% 図書の閲覧 4.7% 参考奉仕 2.4% 読書会に参加 1.9% 読書グループ所属 1.2% その他 2.3% 計 36.7% 利用したことがない。というのが63.3%にのぼっています。 4.最近の読書状況 最近3か月に本を読みましたかという調査ですが、 雑誌 26.9% 週刊誌 24.1% 書籍 17.0% 読んでいない 32.0% 計 100.0% となっており比較的、手軽い雑誌や週刊誌に読書がむくようです。 5.読書の動機 読書の動機は、いろいろありますが、人の一生を左右するようなものもあり、先生にすすめられて卒業以来、1日に1回、本のページをめくるという人等さまざまあります。 ここでは、つぎのようになっています。 書店・駅の売店 21.6% 新聞広告 19.8% 新聞雑誌の書評 19.4% 人にすすめられて 8.4% テレビをみて 8.1% 雑誌広告 6.2% 図書館・公民館 2.9% ラジオをきいて 2.2% ポスター 2.2% 寄贈 1.8% カタログ 1.5% ダイレクトメール 1.1% 映画 0.7% その他 4.1% 計 100.0% 6.読書の目的 読書の目的は 趣味のため 22.0% 娯楽のため 19.9% 職業上の必要 16.9% 教養のため 15.7% こどもの教育のため 12.9% なんとなく 12.1% その他 0.5% 計 100.0% となっており、たのしみに読まれる方が、40%〜50%に及んでいることがわかります。 7.読書する本の入手方法 自分で買うというのが64.4%に及んでおり、必要に応じ、個人で求めていることがわかります。 自分で買う 64.4% 友人から借る 10.2% 家にある 7.5% 図書館・公民館で借る 4.4% 移動図書館車を利用する 3.7% 学校から借用 3.4% 貸本屋から借用 3.4% 職場の文庫から借用 1.7% その他 1.3% 計 100.0% 8.図書館の蔵書充実の希望 15項目にわけて希望を調査しましたが、すべての項目について希望があり、上位5項目は、 文学古典小説詩歌関係 12.9% 家事家庭育児関係 11.9% 健康保健関係 11.3% 歴史伝記地理関係 10.8% スポーツ娯楽関係 10.3% で、10%以上の希望がでています。 9.余暇の利用 ラジオ・テレビ 44.0% ごろ寝・休息 16.8% 読書 16.3% 買物 8.1% スポーツ 6.8% 日帰り旅行 2.0% 1泊以上旅行 1.0% その他 5.0% 読書は、第3位でした。 10.図書館などの建設、整備、充実について お考えのことを記入していただきましたが図書館を建設してもらいたいというのが、59.6%で、およそ60%あり、つぎに公民館整備22.2%巡回図書をふやしてもらいたい14.3%、その他3.9%、計100%となっております。
〈むすび〉 「図書館をもっと身近に暮らしのなかに」というスローガンの結果が、いみじくも出た調査結果でありました。
(設問と集計) 読書に関する世論調査 (昭和55年8月1日現在) 徳島県立図書館 調査区番号( )調査区名( ) 〈お願い〉 県立図書館では、読書に関する世論調査を行なっています。この調査は、いろんな面から読書について調査し、その結果は、今後の図書館運営や公民館の読書活動の改善などに役立てるもので、個々の調査表記入事項については秘密を守り、統計上以外の目的に使用いたしませんので、どうか趣旨をご理解のうえ、つぎの問いにお答えを記入してください。(世帯主がご不在の場合は世帯員の方が、また家族ご相談のうえ、記入くださっても結構です。)
問1.現在、あなたのご子弟で就学中の方がありますか。また、すでに卒業されている方がありましたら、該当の項目の数字を○でかこんでください。 就学中(1.小学校 2.中学校 3.高校 4.高専 5.短大 6.大学) 卒 業(7.中学校 8.高校 9.高専 10.短大 11.大学)
問2.人間は、社会生活を営むうえにいろいろ新しい情報(知識)が必要ですが、あなたは、その情報(知識)を得られる手段としてつぎのどれによっておられるか、該当のものの頭に○印をつけ、その○の中に、あなたが利用されている順に1.2.3.のように番号をいれてください。 新 聞 雑 誌 書 籍 テレビ ラジオ
問3.県立図書館は、みなさんに情報(知識)を提供するセンターとしての役割りを果たしていますが、あなたまたはご家族のかたの利用状況について、該当のものの数字を○印でかこんでください。 1.図書の閲覧 2.図書の借用 3.図書館へ電話で照会(口頭を含む) 4.図書館へ文書で照会 5.巡回図書(移動図書館車)の利用 6.読書会に参加 7.読書グループに所属 8.その他( ) 9.利用したことがない。
間4.あなたは、最近3か月間に本を読みましたか、該当の項目の数字を○印でかこみ、読んでいる方は書名等を下欄に記入してください。 1.週刊誌 2.雑誌 3.書籍 4.読んでいない
間5.あなたが本を読む動機となったのは、つぎのどれですか。該当の数字を○印でかこんでください。 1.新聞の広告をみて 2.雑誌の広告をみて 3.新聞・雑誌の書評をみて 4.書店・駅の売店などで実物をみて 5.ポスターをみて 6.ダイレクトメール 7.カタログをみて 8.図書館・公民館・読書グループなどから 9.テレビをみて 10.ラジオをきいて 11.映画をみて 12.人にすすめられて 13.寄贈されて 14.その他
問6.あなたが本を読む場合、おもにどんな目的で読みますか。つぎの該当する項目の番号を○印でかこんでください。 1.職業上の必要から 2.趣味のため 3.教養のため 4.娯楽のため 5.こどもの教育のため 6.なんとなく 7.その他( )
間7.あなたが読みたい本は、おもにどこから入手なされますか。該当する項目の番号を○印でかこんでください。 1.自分で買う 2.図書館・公民館で借る 3.移動図書館車利用する 4.学校から借る 5.職場の文庫から借る 6.友人から借る 7.貸本屋から借る 8.家にある 9.その他( )
問8.図書館の蔵書を充実するうえにおいて、みなさんのご希望を参考にしたいと思いますので、あなたが興味をおもちの本、または購入希望の本がありましたら、つぎの該当する項目の番号を○印でかこんでください。 1.哲学・倫理・宗教関係 2.歴史・伝記・地理関係 3.政治・経済・法律・社会関係 4.教育関係 5.自然科学(物理・化学・生物)関係 6.保健衛生・健康関係 7.工業・工学(土本・建築・機械・電気)関係 8.家事・家庭・育児関係 9.農林・水産関係 10.商業・商店経営関係 11.交通・通信関係 12.音楽・演劇関係 13.スポーツ・娯楽関係 14.文学・古典・小説・詩歌関係 15.郷土に関するもの
問9.あなたは、余暇をどう過ごしますか。 1.読書 2.ラジオ・テレビ 3.ごろ寝・休息 4.日帰り旅行 5.1泊以上の旅行 6.スポーツ 7.買物
8.その他
問10.あなたの町の図書館などの建設・整備・充実についてどうお考えですか。 1.図書館を建設してもらいたい。 2.公民館図書室を整備してもらいたい。 3.県立図書館の巡回図書をふやしてもらいたい。 4.その他( )
読書に関する世論調査実施要領 ○ 調査地域と対象 上板町全域の中学校在学生徒を有する世帯主を対象として行う。 ○ 調査方法および期日 (1)調査表は別添様式のものを用い、中学生の手により世帯主の記入したものを回収する。 調査区番号( )記入しない 調査区名( )…出身小学校名を記入 例.○○小学校であれば○○だけ記入すればよい。 (2)調査時点は昭和55年8月1日現在 (3)調査表は、夏休み中の登校日か、夏休みあけ第2学期のはじめに収集し、町教委を通じて、県立図書館へ送付する。 (4)集計は県立図書館で行い、阿波学会に発表するほか、総合学術調査報告にまとめて刊行する。 (読書調査班) |