あとがき  評議員以外の方でお気付きになった方がどの位居られるだろうか。本年度から誌名を変更することとなり、これまでの「郷土研究発表会紀要」が「阿波学会紀要」になった。これまで「実態に合わない」という声も多かったが、阿波学会創立当初からの由緒ある名称であり、変えるのには、気持ちの上で抵抗があった方も居られることと思う。「新しい皮袋に新しい酒」であるが、今後、新誌名にふさわしい内容の論文を皆様に寄せて頂くことを、強く願っている。  今回も、編集委員会の権限について、手探りをしながらの編集であった。論文を執筆される方の意向にも配慮しながら、分かりやすくて正確な内容の論文の掲載された、より良い紀要を作りたい、全国に出しても笑われないようなものにしたい、ということで努力をしたが、時には執筆者との間で相当な論争があったり、一部には感情的な行き違いが生じたりしたこともあり、悪戦苦闘の連続であったと言ってもよい。編集委員会の指示に対する反論権、拒否権を認めていることからくる、編集方針の不徹底という問題も依然ある。また、編集委員会が努力を重ねれば重ねるほど、これまでの日程、方法のままでは、かなり無理があることもはっきりしてきた。現在、編集方針の大綱について再検討しているか、今後、編集のあり方を含め、考えなければならないことが多い。  しかし、このような努力は、まったく無駄であったのではなく、十分に成果を挙げてきていることは、古い号と比べてみれば明らかなことである。これは執筆下さる方々のご協力があればこそであるが、正直なところ、執筆時にもう少し注意して頂けば、編集委員会の負担も軽減されるのだが、と感じることも多い。原稿作成規定の遵守など、なお一層のご協力をお願いしたい。  もう一つの課題であるフロッピーディスクによる原稿の提出については、今年度はさして進展しなかったが、特にワープロ専用機をお使いの方に、さらなるご協力をお願いしておきたい。 (石井愃義) 阿波学会編集委員会 委員長 石井 愃義 副委員長 中嶋  信 委 員 石田 啓祐 岡島 隆夫 真貝 宣光 田中 省造 冨島 啓次 平井 松午 増谷 正幸(以上五十音順)